広島市東区二葉の里土地区画整理事業区域内2街区3画地(二葉の里3丁目3番)2013年10月21日 撮影
2013年7月10日 撮影
広島創業のスーパーマーケットチェーン イズミ(IZUMI)の新店舗 ゆめマート二葉の里のオープンはカウントダウンに入った。11月1日の開店に先んじて、10月25日 新本社ビルの完成式を催した。地上6階 地下1階、延床面積2万6000平方メートル。ビル1階には店舗面積1970平方メートルの ゆめマート二葉の里、2階〜6階がオフィスフロアで、京橋町の旧本社から機能が移る。
また、2階には創業者で会長の山西義政さんが、昭和21年に広島駅前で始めた露店のころからの歴史を、写真や映像でたどるイズミ資料館が開設されるのだが、そんな回顧ノスタルジーと同時に、このビルは二葉の里再開発地区で最初の竣工。先駆のランドマークとなる偶然に、戦後の広島の町と歩を同じくしながら発展したイズミのめぐり合わせの必然を感じる。
再開発が進められている地区は、昭和20年の終戦まで第二総軍司令部(旧騎兵第五連隊本部に設置)や東練兵場など、陸軍省が管轄する軍用地(軍用地は現在の光町の一部も含む)で、近年は利用の決まっていない国有地だった。その規模は中国地方最大。そしてJR広島駅北口(新幹線口)を臨む利便性の高さから、都心部に残された最後の一等地と呼ばれている。
機密保持のため軍用地が空白の大廣島市街地圖(昭和15年 廣文館 発行)と昭和20年ごろアメリカ軍発行の地図
財務省 中国財務局 二葉の里地区に所在する国有地の売却について(平成25年4月12日)第113回 国有財産中国地方審議会(平成25年4月11日)資料より
国有地とこれに隣接するJR西日本の所有地はおよそ13.8ヘクタール(広島市東区二葉の里1丁目〜3丁目、若草町、広島市南区松原町の各一部)。その利用方針は5つの街区ごとに決められている。
2013年6月20日の一般競争入札で、1街区4266平方メートルをマンション開発の日本アイコムが15億8750万円で、2街区1万8822平方メートルをイケア・ジャパンが47億550万円で、そして3街区4905平方メートルを広島県歯科医師会が9億3000万円でそれぞれ落札した。
広島市中区に本社をおく日本アイコムは、百数十個の分譲マンションを建設する方針で、早ければ来春の着工を目指す。その1街区隣接地5613平方メートルは広島東警察署の用地で、現在地 広島市中区富士見町からの2018年移転開庁というスケジュールが組まれている。
また、3街区では広島県と社団法人 広島県医師会が共同で整備する高精度放射線治療センターと地域医療総合支援センター(いずれも仮称)が、2015年7月の完成を目指して着工した。(10月23日)
南に200メートルほど目を転ずれば、2012年9月から始まったJR広島駅の改良工事(自由道路新設、橋上駅舎新設、構内商業開発)。2018年度に予定されている完成は、南口の再開発地区、ひいては紙屋町・八丁堀と、北口(新幹線口)二葉の里をつなぐ動線の構築を意味する。
2013年8月26日